シルクロード旅の14日目(2024.09.14)です。 カッパドキアのギョレメから長距離バスに乗り、600kmほど離れたデニズリのバスターミナルに到着するところから始まります。
デニズリ到着
8:00、デニズリのオトガル(バスターミナル)に到着。
昨日疲れていたので割と寝られましたが、夜行バス明け特有の体力が70%くらいの状態で活動開始します。
今日の予定は、ここからローカルバスで30分ほどの所にあるヒエラポリス・パムッカレに行きます。
そうです、あのがっかり世界遺産として有名な石灰棚がある観光地です。
まだ朝早くて時間に余裕があったので、先にデニズリ駅に行って明日のデニズリ→セルチュクまでの乗車券を買っておきます。 デニズリのオトガルと駅は道路を挟んで向かい側にあるのでめっちゃ近い。
パムッカレ行きのバスに乗る
その後、オトガルに戻ってきて、地下にあるローカルバスのりばからパムッカレ行きのバスを探します。 色んな人に聞いてると「あっちのバスだ」と方向を教えてくれました。
バスに乗るとすぐさま出発し、30分ほどでパムッカレの街の入口に到着。 料金は40 TLでした。
パムッカレ
ホテルチェックイン
9:40、パムッカレ自然公園の入口近くに立地するオズバイ ホテルに到着。
アーリーチェックインをさせてもらえないか淡い期待を抱いていましたが、12時くらいからチェックインできるそう。
それまでの間はホテルのロビーのソファに座って、この後行くイスタンブールの宿や観光地を探していました。
12時を過ぎてついにチェックイン。
ここはアクタウ以来の個室なので、久々にのんびりできます。 夜行バス明けでシャワーを浴びてから少しベッドで昼寝をしたら、いつの間にか15時になってました。
入口
昼寝をしてちょっと元気になったので、ホテルからすぐの所にあるパムッカレ自然公園の入口に行きます。
入口は北門・南門・正面口の3つがありますが、北門と南門は車でアクセスする人向けなので、正面口へ。
正面口から入ると、石灰棚を裸足で登りながらヒエラポリスへ行くことができます。
今回はあらかじめホテルで、下半身を水着に着替えてサンダルを履いてからパムッカレに入場します。 このためにリュックの中にずっと水着を入れていました。
入場料はトルコ国民が持てるミュゼカードなら30 TLですが、外国人はなんと€ 30。
また、購入時に特に何も言わずにチケットを買うと、オーディオガイド用の偽AirPods(追加で350 TL)が付いてきます。 音質は百均レベルなので、イヤホンを持っている人は必ず「ヘッドホンは不要」と言って断りましょう。(1敗)
パムッカレ石灰華段丘
入口を抜けるとすぐに土足禁止ゾーンがあり、サンダルを脱ぎます。
このとき、履物を入れておく袋があると便利。
噂に聞いている通り、石灰棚のほとんどは干上がっており、僅かな棚に温泉が流れている程度です。
温度もぬるめな感じなので、温泉というよりかは、みんな水着を着て温水プールに入っているといった感じ。
トルコ国民なら安く入れる影響か、地元の家族連れが近所の公園に遊びに来ているような感覚です。 なので、世界遺産の神秘的な雰囲気はあまり感じられず。
石灰棚を登っていると、時々天使の羽をまとった天使おじさんに遭遇することがあります。 その正体は、このような天使の羽のコスチュームをレンタルする店の店員のようです。
レンタルショップの横にはトリニティ総合学園の生徒なりきりセットもとい天使の羽が並んでいます。
ヒエラポリス
一方で、石灰棚を登り終えると、見晴らしの良い丘沿いにヒエラポリスの遺跡が広がっています。
とりあえず一番有名であろう古代劇場跡へ。ここは原型がかなり残っているので当時の賑わいを想像することができます。
コロッセオのように同心円状に観客席が並び、テルマエ・ロマエのような世界観が思い起こされます。
また、演劇場を振り返ると、丘の周りにヒエラポリス関連の遺跡が点在しています。
上の方まで登ってくる人はほとんど居ないので、草原に広がる遺跡群を一人で見渡せて雰囲気が最高。
特に、夕暮れになると暑さも和らいで夕日に当たる遺跡が映えます。
他の人のレビューにもありますが、パムッカレよりかはヒエラポリスの方が個人的な満足度が高いです。 特に日中の暑い時間帯よりも、夕方の少し陽が傾いた頃から散策するのがオススメ。
また、石灰棚の方も、日が沈むと少しずつ人が減ってくるので撮影チャンスです。 水は少ないけど、水面に夕日が映る様子はキレイ。
ヒエラポリス博物館
その後は、完全に日が暮れた頃に滑り込みでヒエラポリス博物館を見学。 19:30頃には出口専用になっていたので、入るなら19:00くらいまでが良さそう。
夜景とライトアップ
20時になると完全に真っ暗になりましたが、遊歩道には照明が付いていて、丘の上に登っている人が結構います。
気になって登ってみると、さっきの演劇場跡がライトアップされていました。
その遠くにはデニズリの街の夜景が広がっています。 今まで夜のヒエラポリスのレビューを見たことが無かったので、夜の綺麗さに驚きました。
夜は観光客もほとんど帰っているため、地元民たちの憩いの場所という雰囲気です。
またパムッカレの石灰棚の方に戻ると、棚沿いが通れなくなってる代わりに夜のライトアップがされていました。
昼間とは雰囲気が違いますが、これはこれで遠くの夜景とともに景色が良いです。
「涼しい夜風を浴びながら遺跡や石灰棚のライトアップや遠くの夜景を楽しむ」。これがパムッカレの新たな魅力なのかも知れません。
山道を歩いて街に戻る
帰りは石灰棚を下ることができないので、とりあえず南門に。
ここは自動車で来る人が大半で、駐車場内に一応バスの姿も見えたのですが行ってしまいました。
一応街までは徒歩で30分ほどで着くようなので歩いて行くことに…
しかし、街までは完全な山道で明かりも一切無いのでめっちゃ怖い。
唯一歩道が整備されていたのが幸いで、月明かりや次々と通る車のライトを頼りにしながら歩いて行きます。(車からしてもこんなところに歩行者がいるのは怖すぎる)
水に浸かったら嫌だということで普段使っているイヤホンを宿に置いてきてしまっていたので、今頼りになるのは百均クオリティの偽AirPodsだけです。これで音楽を聴きながら歩きましたが、これほど百均音質がありがたく感じたことは他に無い。
夜にヒエラポリスに行く観光客の旅行記を見かけない理由が分かった気がします。
レストランで晩ご飯
21:00、なんとかホテル近くの人里まで戻ってきたので、近くのレストランで晩ご飯にします。
写真を見てTavuk şişを注文。
その後はホテルに帰って即就寝しました。
やっぱり夜行列車や夜行バスの中ではなく地に着いた場所で寝られるのって素晴らしい。 メインの活動も夕方からだったので、このくらいゆとりのあるスケジュールが良いのかも知れない。
パムッカレは元々のレビューからあまり期待せずに来ましたが、人混みが少なくなるという観点では、確かに夕方のヒエラポリスの方が落ち着いた雰囲気で面白かったなという印象。
個人的には、夜のヒエラポリスの夜景が意外とキレイで満足度が高かったです。 ただ閉園時間も過ぎて、街に戻るのが少し大変になるので、あまり遅くまで残るのは万人にはオススメできるとは言えません。
いずれにせよ、パムッカレだけが主目的ではなく、ヒエラポリスも楽しめる人だと、思ったよりがっかり度は少なさそうです。
明日はホテルをチェックアウトし、電車に乗って、次の街であるセルチュクに向かっていきます。
15日目に続きます。